2013年5月24日金曜日

国立公園で。。。

 今日もいつものように国立公園に仕事に行っていたのですが、考えさせられることに遭遇しました。

 わたしが車をゆっくり走らせながら、アンテナを使ってヒョウを探しているときに、3匹のウズラのような鳥が道路を走って渡ってきました。もしかしたらわたしの車に驚いて草むらから飛び出して来たのかなと思い、びっくりさせて悪かったなと思っていました。ウズラが落ち着いて草むらに入るまで車を停めて待っていようと思いウズラを見守っていたのですが、後ろからクラクションを鳴らされ、後ろに車がいることに気が付きました。車2台が通るには少し狭い道です。だいたいからして、国立公園内でクラクションをならすことは禁止されているのです。

 わたしは、後ろの車に、「鳥がいるからちょっと待ってくれ」とたのみました。でも、後ろの車は聞きいれてくれず、へらへら笑いながら、ずかずか草むらに入って、わたしを追い越そうとしました。ウズラはさらに驚いて、とび跳ねながら草むらへ。本当に頭にきてしまいました。

 久しぶりに本当に頭にきてしまったので、「動物の邪魔をするなら、公園にくるな!」と叫んでしまいました。。。



 そして、ふっと思ったんです。国立公園や動物保護区って誰のためにあるんだろう。もちろん野生動物たちは国立公園や保護区の中だけに住んでいるわけではないけれど、外にいれば人に危害を加えられる危険もあるし、保護区内が唯一安全な環境を提供できる場所と思っていたけれど、実はそんなことはないんだなと。もしかしたら、国立公園や保護区は動物を見たい人たちが、他の場所より簡単に動物が見れるから、レクレーションのために来る場所であって、動物のための場所ではないのかもしれない。

 それを考えたら、やっぱり人間の傲慢さにさらに腹が立ってきた。地球は人間だけのものじゃないのに、もう、ほぼ人間のものになっている。

 今回のウズラの話ではないけれど、国立公園内でも動物を見に来た観光客のせいで、親と別れて迷子になってしまう動物たちも、かなりの数います。特に、ライオンやチーターなどは、親からはぐれてしまったら1頭では生きていけないので、迷子になることは直に生死にかかわる大問題なのです。ナイロビにある動物孤児院にも、よく親とはぐれて迷子になった動物が引き取られてきます。
野生動物たちは人間においやられて細々と生活しているのに、さらに国立公園や保護区の中でも安堵できないなんて、本当に大変です。昨年は、公園の中に産み落とされたダチョウの卵を、陰ながら観察していたのですが、3日目に盗まれてしまいました。近くに車の轍があり、他の野生動物に食べられたのではなく、人間に盗まれたとわかりました。


 せめて国立公園や保護区の中だけでもマナーを守って欲しものです。