先ほどもいいましたが、ヒョウはとても用心深いので、罠をしかけるとたいていその辺りから姿を消してしまいます。なので、罠を仕掛けるのは(今のところ)有効的。今のところというのは、ヒョウはとても適応能力が高いので、罠があっても近づかなければ何も起こらないとわかってしまったら、罠を怖がらなくなり効き目がなくなってしまうかもしれません。
都市部において、野生動物と人が居住地を共有しているようなエリアでは野生動物が人を怖がっていることが、重要なんです。わたしたち日本人みたいに野生動物がほとんどいない環境で育つと、動物と人が友達になるのが良い関係だと思いがちですが、そんなにうまくはいきません。お互い一定の距離を保つことがものすごく重要なのです。罠をしかけているところ。
あいかわらず、ナイロビ国立公園の周辺は大規模な道路工事が進められていて、このままどうなってしまうんだろうというくらい、森が切られています。たとえ道路をつくったとしても、野生動物の棲みかを奪うのを最小限に抑えるような建設の仕方もあるのに、そういうことは考えていないようです。以前、ケニア野生生物公社に聞いたのですが、道路のプランニングに自分たちも関わっていて、どうすれば自然に優しいものができるか検討しているという回答をもらったのですが、どうやらそうはなっていないようです。。。
この場所は、もともと森だったとこで、右側に見える木のように、大きな木がずっと続いているところでした。ヒョウもこの森が好きだったので、本当に辛いことです。この先どうなってしまうんだろうか。不安ばかりがつのります。